二力の合成
体の動きを別の角度から探れば、新たな発見があるのではないかと思い考えてみました。今回はベクトルの二力の合成による説明です。
ベクトルの合成により、目に見えない力が生まれてくることを、多くの方が体感していると思います。特に柔道や合気道の技では随所にみられますが、大部分は無意識の動作になっているようです。
さてスキーについてですが、まずフォームについて考えてみましょう。私のスキーをしている姿勢は、ひと昔前の形だとよく言われますが、新しいものが全て良いとは限りません。今風の考えの人は意識を変えないと無理なのですが、私の考えている姿勢ができないと始まりません。前回の写真を見ていただければ、ある程度真似ることが出来ると思いますので挑戦してください。
大切なのは、このような姿勢を筋肉に力を入れて作るのではなく、力を使わないで自然に作られるようになることが大切です。感覚を研ぎ澄まし、体内部の重心やバランスを考えながら、少しずつ動かして姿勢を作ってください。
型ができたら、いよいよ二力の合成の見方で説明します。次のターンに入ろうとするとき、スキーの進行方向(A)に対して回転内側へ90度の方向(B)に体(重心)を移動させます。回したり捻ったりせず、スライドさせる感じで行います。そうすると、ベクトルの合成(A+B)により想像以上の大きな力(C)が生まれます。この力をターンに利用すると、ほとんど力は必要ありません。この様にAとBという二方向の力が、結果としてC方向に力が働くように体を使います。私がリーゼンスラローム大会で試した力の使い方では、これにエレベーターが下がる時に感じるような沈む動きを加えて見ました。この様に動きを二方向と限定せずに、多方向に動いたほうがより大きな働きをするようです。
こんどは、体に伝わってくる力に対しての考えです。「外力、遠心力に耐える姿勢」とか「何々に対処するために必要な構え」と、よく見たり聞いたりしますが私は違うと思います。態々それを感じる位置に、体軸を合わせているのではないでしょうか?遠心力や外力に対処する為の姿勢だと言われていたものが、実はよりそれらを感じるための姿勢作りだったのです。普通の人は、このように体で感じないと納得できないそうです。そして感じたものに耐えることができた時に、満足感を味わうのだそうです。早い話、必要な姿勢ではないという事です。
「力の方向を上手く流して逆らわずに、ムダなく滑らかに動く」と言うことを考えた時に、「くの字姿勢」の有効性を強く感じました。50才を過ぎた私でも、時速50km位のカービングターンなら体に負荷を感じません。感じるものは楽しさだけです。本当は速度に関係なく、60でも70kmでも、フワフワと雲の上に浮いているような感じでスキーを楽しめます。
それとスキーって踏めば踏むほど滑るものなのですか? 抵抗は? 氷(スケート)、雪、水上スキー、何故滑るのでしょうね?誰か教えて。
お客様のsasaki様が、この様な図を何枚も作ってきてくれました。その中の一部です。どう思いますか。楽しいですね。
(2005年7月7日 サダハル)
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